「マルチプルID-POS購買理由データPoint of BuyⓇ~コロナ禍における菓子類の購買行動分析」
フィールド・クラウドソーシング事業を展開する株式会社mitoriz(本社:東京都港区、代表取締役社長:木名瀬博)は、全国のアンケートモニターから独自に収集する「マルチプルID-POS購買理由データPoint of BuyⓇ」から、コロナ禍での生活者の意識や行動の変化を分析しています。
第3回目は、「菓子類の購買行動」です(過去分析結果は6ページ参照)。新型コロナ感染拡大前(今年2月頃まで)と後(今年3月頃から現在まで)で菓子類の購入頻度、金額、喫食シーンにどのような変化があったのでしょうか。アンケート結果および実際の購入レシートデータから分析結果をまとめました。
まず、スーパーやコンビニエンスストアなどで普段買い物をすると回答した男女(N=3888名、40代~50代が中心)を対象に、菓子類(スイーツ・アイス等を含む)の1回の買い物あたりの購入金額を調査しました。
1回の買い物あたりの、菓子類の購入金額は、半数以上が「~500円以内(53.5%)」で、「501円~1,000円以内(22.1%)」となり、およそ8割の方が、1,000円以内と回答しました。
次に、スーパーやコンビニエンスストアなどで普段菓子類を購入すると回答した男女(N=3316名)を対象に、購入先について調査をしました。
菓子類の購入先を選択肢で尋ねると、多くの方が「スーパー(93.2%)」と回答し、それに次ぐ「コンビニエンスストア(45.1%)」や「ドラッグストア(40.3%)」を大きく上回りました。
新型コロナ感染拡大前(今年2月頃まで)と後(今年3月頃から現在まで)における購入先の変化をコメントからみると、「スーパーに行く頻度が減ったので、まとめて買う(40代女性)」といった、まとめ買いをするといった声や、「専門店に行く機会が減り、スーパーやコンビニが増えた(50代女性)」や、「デパ地下にあまり行けなくなったので、ネットで六花亭の詰め合わせなど、ちょっと良いお菓子を購入するようになった(50代女性)」といった、専門店やデパ地下での購入頻度が減り、スーパーやコンビニエンスストア、専門店の菓子をネットで購入するようになったといった声もありました。
また、コンビニエンスストアで購入する方のコメントからは、「コンビニで新製品のスイーツを買うのが楽しみになった(50代女性)」や、「以前はコンビニではほとんど購入しなかったが、コロナ禍の今は近場でスイーツを購入することが増えた(50代男性)」といった、従来からコンビニエンスストアの売りでもある、新商品の展開の速さや、コンビニスイーツで手軽に得ることができるプチ贅沢体験が、来店喚起につながっていることがわかりました。
次に、菓子類を購入する際に重視することを調査しました。
菓子類を購入する際に重視すること選択肢で尋ねると、「味(78.6%)」、「価格(72.7%)」を、大半の方が回答していました。新型コロナ感染拡大前と後の変化をコメントからみると、味については、「以前は各自好きなものを買っていたがコロナで家にいる事が多くなり家族で食べれるものをなるべく購入して楽しむ(女性40代)」といった、自分だけではなく家族の好みを重視する傾向が増えたといった声がありました。
また価格については、「価格の安いお店で以前より多めに買うようになった(50代女性)」といった声だけではなく、「以前はスーパーで安い菓子を買っていたのが出掛けることが減少して支出が減少した分、コンビニなどで少し高い菓子を買うようになった(30代女性)」といった、安さを求める場合はスーパー、高級感や特別感を求める場合はコンビニエンスストアというように使い分けをしているといった声がありました。
そのほか、「新商品(16.8%)」よりも、「いつも購入している商品(32.0%)」のほうが受け入れられており、「家族で分けられる大容量パックで、1回食べきりサイズが複数入ってるようなものも買うことが多くなった(40代女性)」や、「以前はその時食べる分だけを購入していたが、週末分など大容量のものを選ぶようになった(30代女性)」といった声のように「個包装/食べきりサイズ(20.1%)」、「大容量/ファミリーパック(15.0%)」といった、パッケージや容量も重視される傾向がありました。
次に、菓子類の喫食シーンについて調査をしました。
菓子類の喫食シーンを選択肢で尋ねると、半数以上が「小腹が減ったとき(56.0%)」と回答していましたが、コメントをみると、「気分転換(26.6%)」、「休憩時間(26.5%)」、「癒し・リラックス(25.1%)」、「家族団らん(18.5%)」といった内容が多くみられ、「以前は週末に一緒に菓子を食べることがあったが、今はテレワーク時の休憩時間に食べている(50代女性)」といった、在宅勤務中の休憩だけではなく、「子ども達には、学校や勉強を頑張った後の気分転換の時に、大人は自粛のストレス発散や癒しのために甘いものを食べている(40代女性)」、「デザート自体が貴重な時間となっている。家族と一緒に食後やお茶で休憩する時に食べるシーンが増えた(50代女性)」、「一人で小腹満たしに食べる事は減り、団らんとして食べようと声かけるようになった(50代女性)」といった、家族と一緒に食べるシーンが増えたといった声がありました。
次に、新型コロナ感染拡大前と、後における菓子類の購入頻度の変化を調査しました。
次に、新型コロナ感染拡大前と後における、菓子類の購入頻度の変化を尋ねると、「変化なし(74.9%)」がおよそ8割を占めており、大多数の方が変わっていないと感じているようです。一方で「増えた(20.0%)」と感じている方は、「減った(5.1%)」と感じている方よりも上回っていることがわかりました。
年代別で「増えた」と回答した方の割合をみると、30代では25.6%となり、全体平均よりも高い傾向となりました。その理由をみると、「飲酒の機会が増えて、食べるお菓子が増えた(30代男性)」といった、家飲みを楽しむために菓子類の購入が増えたと感じている方もいるようです。
次からは、全国のアンケートモニターから独自に収集する「マルチプルID-POS購買理由データPoint of BuyⓇ」から、食品購入のレシート全体枚数のうち、菓子(米菓・スナック類が主)のみのレシート枚数の出現率と平均購入金額(レシート1枚あたり)の推移を分析しました。(調査期間:2020年2月~7月)
2020年2月~7月のスーパー、コンビニエンスストア、ドラッグストア等の全購入業態の食品カテゴリ購入レシートに占める、菓子のレシート出現率の平均は、29.5%で、レシート1枚あたりの菓子購入金額の平均は268円となりました。菓子のレシート出現率が平均を上回った月は、緊急事態宣言中の4月(32.9%)、5月(32.0%)、新規感染者数が増加し始めた7月(32.2%)となり、いずれも3割を超えていました。
今回のアンケートでは、「コンビニで新製品のスイーツを買うのが楽しみになった、猛暑でコンビニでアイスを買うようになった」といった内容のコメントが一定数みられたため、コンビニエンスストアを購入先とする、「スイーツ類」、「アイスクリーム」、通勤・通学など対面機会の減少によるエチケット需要の低下により販売の落ち込みが懸念される「キャンディ・飴(グミ・錠菓等を含む)」の3カテゴリをセレクトして、コンビニエンスストア購入の食品カテゴリ購入レシート全体枚数のうち、それら3カテゴリのレシート枚数の出現率の推移を分析しました。(調査期間:2020年2月~7月)
2020年2月~7月のコンビニエンスストアを購入業態とする食品カテゴリ購入レシートに占めるセレクトした3カテゴリのレシート出現率をみてみましょう。まず、「スイーツ類」のレシート出現率の平均は21.5%に対し、4月以降は上昇の傾向がみられ、6月(26.6%)、7月(25.8%)は平均値をおよそ5%上回っていました。
次に、「アイスクリーム」のレシート出現率の平均は、10.6%に対し、2月(5.3%)、3月(6.0%)であったのが、4月以降はおよそ2~3倍出現率の上昇がみられ、7月は15.3%まで増加していました。猛暑の影響だけではなく前出のアンケート結果同様に、自粛生活の癒しとしても受け入れられていた可能性があります。
そして、「キャンディ・飴(グミ、錠菓などを含む)」のレシート出現率の平均は、7.4%に対して、ほぼ横ばいとなり、レシート会員のメインの年代(40代~50代)においては、落ち込んだ印象は受けませんでした。
菓子類においても、新しい生活様式にあった新たな喫食シーンの提案や、商品開発が今後必要になってくることが予想されます。また、アンケートではコロナ禍で「コロナ太りした(26.2%)」とおよそ3割が感じていたこともわかり、ライフスタイルの変化による運動不足や体型の変化も懸念されます。
今後も当社では、コロナ禍での生活者の意識や行動の変化を分析し、迅速なマーケティング戦略に不可欠な調査データを提供して参ります。調査データの引用・掲載および、菓子類レシートにおけるその他分析結果などは、以下よりお気軽にお問合せください。
※1)
・第1回目 「マルチプルID-POS購買理由データPoint of BuyⓇ~コロナ禍における買い物行動分析」
https://www.sbfield.co.jp/press/20200820-15783/
・第2回目 「マルチプルID-POS購買理由データPoint of BuyⓇ~コロナ禍における外食利用分析」
https://www.sbfield.co.jp/press/20200907-15841/
Point of BuyⓇデータベースは、全国の消費者から実際に購入/利用したレシートを収集し、ブランドカテゴリや利用サービス、実際の飲食店利用者ごとのレシート(利用証明として)を通して集計したマルチプルリテール購買データです。
同一個人(シングルソース)から「消費行動」に関わる複数種類のデータを収集しており、ショッパーの行動結果からリアルなショッパーの実態に直接迫り、マーケティング戦略に不可欠なデータを、“より精度を高く” 企業・メーカーに提供します。
集計対象は、消費財カテゴリ68種類 約6,000ブランド、飲食利用カテゴリ10種類約200チェーン(2018年1月現在)。全ての利用証明に購入/利用理由(フリーコメント)がデータ化されています。
■当事業の特長:
– 日本初のレシートによる購買証明付き購買理由データ – 「セゾンポイントモール」会員と、「Ponta Web」会員、「履歴書情報」のある当社登録会員「キャスト」で構成された約20万人のネットワークに基づく本人認証度の高いデータを提供
– 700企業以上のチェーン情報を公開 – ビジネスモデル特許による全チェーン共通オリジナルブランドマスター(※JICFS/IFDBベース)を生成
詳細はこちら https://www.sbfield.co.jp/press/20170222-10722
※JICFS/IFDB:JANコード統合商品データベース (一財)流通システム開発センター
■ サービス詳細参照ページ:
・「マルチプルID-POS購買理由データPoint of BuyⓇ」 https://www.sbfield.co.jp/multi-idpos ・レシートで貯める https://aqfpob.com/ ・レシート de Ponta https://ponta-receipt.jp/ ・レシーポ https://receipo.com/
【株式会社mitoriz 会社概要】
株式会社mitorizは、ソフトブレーン株式会社(市場名:東証1部・4779、本社:東京都中央区、設立年月日:1992年6月17日、代表取締役社長:豊田浩文)のグループ会社として、全国の主婦を中心とした登録スタッフ92,555名のネットワークを活用し、北海道から沖縄まで全国のドラッグストアやスーパー、コンビニ、専門店など187,000店舗以上をカバーし、営業支援(ラウンダー)や市場調査(ミステリーショッパー、店頭調査など)を実施しています。当社代表の木名瀬博は、2004年にアサヒビールの社内独立支援制度に応募し、合格第1号事業として独立しました。
「木名瀬 博のフィールド虎の巻」 URL:https://www.sbfield.co.jp/toranomaki
本社所在地 :東京都港区赤坂3-5-2 サンヨー赤坂ビル5階 設 立 :2004 年7 月 / 資本金 :151,499,329円 代表取締役社長 :木名瀬 博 URL : https://www.sbfield.co.jp/
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